当初、わが家はリビング階段にする予定はありませんでした。
しかし、少しでもリビング空間を広く見せたいという理由から、設計段階でオープン階段を提案されました。
当初は階段へのアプローチに壁とドアを設ける予定でしたが、その間取りだと圧迫感が強くなる可能性があると言われ、最終的にリビング階段を採用することに。
正直なところ、リビング階段にするかどうかはかなり悩みました。ただ、「階段前にロールスクリーンを付ければ問題ないだろう」と考え、その案を受け入れました。
実際に住んでみると、余計な壁やドアがない分、空間はとてもスッキリします。視線も抜けるので、リビングを広く使える点は大きなメリットです。また、壁やドアが減ることで、建築費が多少抑えられたのも事実です。
ただし、住んでみて分かったデメリットも想像以上に多かったというのが正直な感想です。
ここからは、10年間住んで感じたリビング階段のデメリットをお伝えします。
暖房・冷房の効率が悪く感じる
リビング階段は、どうしても階段部分が「筒抜け」の状態になります。
その結果、空間は広く感じるものの、冷暖房効率は決して良いとは言えません。
冬場に暖房をつけると、2階から冷気が降りてきます。
逆に夏は、2階の熱気が1階に流れ込んできます。
わが家ではスマートエアーズを導入しており、本来であれば1階・2階ともにエアコンを稼働させれば快適に保てる設計です。ただ、電気代を考えて2階のエアコンをオフにしていることも多く、その場合、2階からの冷気や熱気が1階に影響してしまいます。
階段部分にはロールスクリーンを設置していますが、完全に密閉できるわけではありません。どうしても隙間から風が抜けてきてしまいます。
リビング階段にする場合は、
全館空調を常時稼働させる前提、もしくは
冷暖房効率の悪化をある程度覚悟する必要があると感じました。
ロールスクリーンの開け閉めが想像以上に面倒
冷暖房効率を少しでも良くするため、階段前にはロールスクリーンを設置しています。しかし、この開け閉めが意外なほどストレスになります。
ドアのようにサッと開閉できるものではなく、毎回スクリーンを巻き上げる必要があります。
階段を使うたびにこの動作が発生するのは、正直かなり面倒です。
特に2階にバルコニーやベランダがあり、洗濯物を干すために何度も2階を行き来する場合は不便さを強く感じます。洗濯物を持った状態でスクリーンを上げ下げするのは、想像以上に手間です。
その結果、面倒さが勝ってしまい、ロールスクリーンの横をすり抜けるようになりました。
すると今度は、スクリーンに手垢や汚れが付きやすくなります。
ロールスクリーンは頻繁に洗濯するものでもないため、気が付けば汚れが目立つ存在になってしまいました。
階段下トイレがリビングから丸見えになる問題
階段の形状にもよりますが、階段下の空間を有効活用するため、トイレを配置するケースは多いと思います。わが家も、水回りを集約する目的もあり、階段下にトイレを設置しました。
しかし、結果として
リビング階段のすぐ横にトイレが配置され、リビングからトイレの扉が丸見えという状態になってしまいました。
これは正直、かなり後悔しています。
家族だけの生活であればまだ我慢できますが、来客時は特に気になります。
お客さん側も、リビングからトイレが見えている状態では使いづらいと感じるはずです。
音が丸聞こえというわけではありませんが、トイレの存在が常に視界に入るのは、あまり気持ちのいいものではありません。
後付けでカーテンを付けるなどの工夫はできますが、
そもそもリビングからトイレが見えない設計にしておけばよかったと、今でも思います。
リビング階段にするなら「実際の生活」を徹底的に想像すべき
リビング階段には、
- 壁やドアが減ることで建築費が抑えられる
- 空間が広く、開放的に見える
- 家族が必ずリビングを通るため、顔を合わせる機会が増える
といったメリットがあります。
一方で、レイアウトをしっかり考えないと、
- 冷暖房効率が悪い
- 寒い・暑い家になる
- 電気代がかさむ
- 生活動線がストレスになる
といった問題が出てきます。
どこに、どの形で階段を配置するのか。
実際の生活動線を具体的にイメージしてから決めることがとても重要だと、10年住んで強く感じました。
わが家の場合、少しだけ――
後悔が残る選択だったと思っています。
